沈まぬ太陽
ここ数日、ゲオで「沈まぬ太陽」を借りてきて観ていました。
ご存じのとおり、この映画は、山崎豊子さんの小説をモトにしたもの。
29年前の8月12日
日航ジャンボ123便の御巣鷹山への墜落という大惨事を受け、戦後の航空業界の流れと、経済主義の落とし穴、資本主義発展の陰に隠れた庶民の苦しみ。。。などを描いたものです。
主人公の恩地元(はじめ)を、渡辺謙さんが演じています。
(山崎豊子さんは、残念ながら昨年の9月になくなっていますが「白い巨塔」で、大学病院の現実を批判した社会派小説や、戦争の非人間性を鋭く描いた「不毛地帯」「二つの祖国」「大地の子」などが有名です。)
題材があるとはいえ、小説なので、登場人物にモデルはあっても、創作部分が多いようですが…
詳細な調査を基に書かれている山崎さんの小説には、インパクトと主張にあふれています。
主人公の恩地元は、私の父の世代ですね?^^
戦争で生き残った男性として、荒れ果てた日本を一日も早く一人前に!
日本を一日も早く、国際社会に認められるような「経済力」のある国に!!
それは、長い戦争の間、食べることに苦労し、食べ物がないことで「死」を選ぶしかなかった多くの市民や兵隊さん達の思いでもあったのでしょう。
で、、
家族を顧みることもなく、仲間のために&会社のために働きづめに働く主人公。
その思いは、「お金=経済力」という大きな力の前に、翻弄されていくのでした。
そして起きた大惨事は、経営陣が「お金至上主義(儲け至上主義)」に傾いていったせい。儲けのためには、小さなコトは見えない&無視しようとしてきた体制が招いた人災に他なりませんでした。
そして、
航空会社(国内航空)の体制を立て直すために、総理大臣の命で代表取締役になるのが、石坂浩二演じる国見正之なのですが…
(お国のために頑張ってほしい!、、という言葉を総理大臣からもらったのが、引き受ける一因でした)
日本の将来の航空業界のため、御巣鷹山の被害者のためにと、恩地と一緒に様々な改革をしている中で、2つの大きな社内汚職が発覚します。それには、、政界の大物達も絡んでいて(>_<)
結局、国見会長は国内航空を去り、主人公の恩地もまた本社を追われ、アフリカに転勤となってしまうのです。。 (こんなあらすじです)
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戦後の日本は、アメリカの指導の下?資本主義経済を手段に、発展の道を駆け上がってきました。
でもその流れは、「持つ者」と「持たない者」。「使う者」と「使われる者」という両者で成り立つ流れです。
特に20世紀後半以降は、持つ者と持たざる者とが、極端に分かれてきたように思います。
持つとは…「お金」をもつということですが、お金って、力って何でしょう!?
お金は単なる紙切れです。(昔は金本位制とかいって、その紙切れが「金:きん」というものに変えてもらえたのですが、今はできません。。。)
お金という紙切れは、使い道によっては、人を不幸にもするしまた、人を笑顔に&幸せにすることもできるものです。使い道によっては……、、
お金の持つエネルギーを、真に人々の幸せのために使える世の中であってほしい☆
日本の明日が、平和で明るい。アフリカの太陽のようであってほしいと願います。